仮想通貨・ブロックチェーン企業に相次ぎ出資 リクルートの狙いとは…?ファンド仕掛け人に直撃【単独インタビュー】

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仮想通貨・ブロックチェーン企業に相次ぎ出資 リクルートの狙いとは…?ファンド仕掛け人に直撃【単独インタビュー】

仮想通貨・ブロックチェーン企業に相次ぎ出資 リクルートの狙いとは…?ファンド仕掛け人に直撃【単独インタビュー】

仮想通貨・ブロックチェーン企業に相次ぎ出資 リクルートの狙いとは…?ファンド仕掛け人に直撃【単独インタビュー】

最近、リクルート社が仮想通貨・ブロックチェーン企業への出資を積極的に行っている。昨年12月から今年2月まで、3カ月連続で自社のファンドを通じてスタートアップ3社に出資した。最近、米国主要メディアから「日本のインターネット最大手」として注目されるリクルート。リクルートのファンドで、仮想通貨・ブロックチェーン企業スタートアップへの出資を仕掛けるのは、ゴールドマンサックス出身でスタートアップ起業経験のある田中悠樹氏だ。リクルートの狙いは一体なんなのだろうか?コインテレグラフ日本版が田中氏に取材した。

「業界構造を変えるか」

リクルートが出資を発表した3社は、仮想通貨を担保に法定通貨の貸付を行う米企業BlockFi(ブロックファイ)、ブロックチェーン技術をポイントサービスに活用する米企業Loyyal(ロイヤル)、そして取引の機密性とスケーラビリティを高めるプロトコルMimbleWimble(ミンブルウィンブル)を使った匿名通貨を開発するイスラエルのBeam(ビーム)だ。

ブロックファイは、ウォール街の金融大手フィデリティや仮想通貨投資会社ギャラクシー・デジタル、イーサリアムのdApps(分散型アプリ)で業界を牽引するコンセンシスのVCなども出資。いずれも米国の仮想通貨業界を牽引する企業で、そうそうたる顔ぶれだ。

【関連記事:”年利6%の仮想通貨口座”発表したBlockFi 創業者が語るビットコイン普及に必要な事とは? 【単独インタビュー】

またビームは、今年1月にメインネットを立ち上げたばかりだが、仮想通貨の匿名性に対する意識が高まる中、注目度が急上昇。今月初めライトコイン財団がビームとの提携を発表した後、ライトコイン(LTC)の価格が30%以上急騰したのは記憶に新しい

【関連記事:ビットコインは銀行よりたちが悪い?匿名仮想通貨BEAM(ビーム)CEO マネーにプライバシーが必要な訳を語る【単独】】

ビームヘ出資したリクルートのファンドは、2018年11月に設立した「RSPブロックチェーン・テック・ファンド」。他の2つに出資したファンドであるRSPファンド6号とは異なる。後者は、投資の対価として株式を取得する一方、前者は投資先が発行するデジタル権利証「トークン」を取得する方式だ。

こうした企業への出資を一人で決めたのが田中氏だ。去年の秋頃まで関連企業1500社近くから50社に絞り込み、イスラエルや米国にある企業の所在地に直接訪問。出資をめぐる交渉を一人で行い、12月、1月、2月という相次ぐ発表にこぎつけた。

仮想通貨・ブロックチェーンについて本格的に勉強を始めたのは去年の6月頃という田中氏。スタートアップを選ぶ上で大切にしている一つの基準は「業界構造を変容しうるか」だ。課題を解決するために本当にブロックチェーンは必要なのか?また、市場は生まれてくる商品やサービスを求めているのか?田中氏の厳しく目を光らせる。

(田中氏提供 2列目一番左がブロックファイのザック・プリンスCEO、6人目がBEAMのアレクサンダー・ザイデルソンCEO、一番右がLoyyalのグレゴリー・サイモンCEO 1列目の一番左がリクルートの田中悠樹氏 東京・屋形船乗り場にて)

「ブロックチェーンを知る」

ではリクルートは、一気に仮想通貨・ブロックチェーンへと舵を切ったのだろうか?田中氏は、現時点でのブロックチェーンについて冷静に分析する。

「ブロックチェーンは、まだインターネットに取って代わるものになっていない」

まだ開発過渡期であり、「コミュニケーションを行う」という過去の事例でいうと、ちょうど電話以上Eメール未満のFax程度の利便性に値するのが、現行のブロックチェーンと考える。

インディードやゼクシィ、じゃらん、スーモ、ホットペッパーグルメなど人材仲介から販促支援まで約350のスマホアプリと約200のウェブサイトを持つリクルート。田中氏によると、ブロックチェーンは「まだ既存のビジネスモデルを脅かす存在になっていない」と見る。

ただ、分散型のビジネスモデルが普及し、既存のビジネスモデルを変える可能性はもちろんある。どうなるかは分からないが、リクルートとしてはブロックチェーンについて知っておく必要がある。このリクルートのファンドは、まさに「トークンを用いて資金調達を行うスタートアップ企業への投資活動を通じて、ブロックチェーン技術の発展と普及を促進するため」に設立されたという。

田中氏は、「ブロックチェーンを知るためには3つの方法がある」と指摘した。

①ブロックチェーン専門家に聞く
②ブロックチェーン企業に出資する
③自ら開発する

この中で田中氏が選んだのは2つ目。その理由について、次のように述べた。

「ブロックチェーンを用いたアプリケーション開発も過去に行った経験からブロックチェーンの全容を知ることは難しい。そうなると、ブロックチェーン企業に出資して実際に市場でどうなるか見た方が良い」

(仮想通貨・ブロックチェーン企業の投資判断基準について語るリクルートの田中悠樹氏)

プライバシー意識が高いのは企業?

リクルートのファンドが出資を決めたビームが注目される背景には、欧米におけるプライバシーへの意識の高まりがあるだろう。

例えば去年、米ハイテク大手のフェイスブックは個人情報の大量流出問題に揺れた。英データ分析会社ケンブリッジ・アナリティカがフェイスブックの最大8700万人分の利用者データを使い、2016年の米大統領選とブレグジット(英国の欧州連合離脱)をめぐる国民投票の結果に影響を与えたとされ、スキャンダルになった。フェイスブックのザッカーバーグは米議会の公聴会に呼ばれ、謝罪に追い込まれた。

また最近ではイギリスの著名歴史家ニアール・ファーガソン氏が、「悪夢」として次のように述べた

「私の悪夢は、アマゾンやグーグル、フェイスブックが非常に人気のあるデジタル・ドルを発行し、そしてそれを使った取引すべてがプラットフォームのビッグデータ /AIシステムによって監視されるというものだ。そしてそれはかなりの程度、実際に起こり得るだろう」

同氏は「分散型台帳モデルで実験をしている理由は、中央によって監視されない何かを構築することだ」と付け加えた。

田中氏もこのようなプライバシーへの意識の高まりが、日本でのビームの追い風となると考えているのだろうか?田中氏は、プライバシー問題に敏感に反応するのは、個人というより企業になるだろうと予想した。

例えば、リクルートが森ビルに賃料を支払うとする。これは、双方にとって「戦略的に見せたくない情報」だが、ビットコインを使うと取引記録が公開されてしまうことになる。

最近、PayPayや楽天ペイなどを筆頭にキャッシュレス決済において群雄割拠の時代に突入した日本。発行元は個人情報を集めて売るというビジネスに繋げると考えられるが、田中氏は、先述の賃料といったような企業の情報を売るということを「企業側が許すはずがない」とみている。

そうした中、プライバシー対策として考えられるのは2つ。信頼できる企業内でのみブロックチェーンを使うコンソーシアム型のプライベートブロックチェーンを使うか、ビームのような匿名通貨に頼るか、だ。田中氏は、前者に対して懐疑的に見ている。

「コンソーシアムの参加企業にノード(ネットワークに参加するコンピューター)を立てる動機づけが重要だ」

コンソーシアム型では、1つのノードに対するハッキングがエコシステム全体を脅かしてしまうため、今後さらなる開発が必要になる。誰かがノードを代わりに立ててくれたり、そもそも立てなくてよい仕組みづくりができない限り、コンソーシアム型のエコシステムが発達するとは思えないと田中氏は述べた。

また田中氏は、「これまでのブロックチェーンの負を解決するプロトコルレイヤー」としてもビームに期待をしている。決済手段としてのビットコインの誕生(第1世代)、イーサリアムやスマートコイントラクトの台頭(第2世代)、ICO市場の勃興(第3世代)を経て、現在業界では、これまでのブロックチェーンの負を解決するプロトコルレイヤー(第4世代)が登場し始めていると田中氏はみている。

ビームは、先述のようにプライバシー問題から利用が制限されてきた領域で浸透する可能性がある他、ビームのブロックに入れる情報量が少ないため、スケーラビリティの問題解決も期待できる。

今はまだあくまでブロックチェーンについて勉強中だというリクルート。蒔いたタネが実を結ぶ時、米メディアが言うように米ハイテク大手のグーグルやアマゾンに対抗できる存在となっているのか。今後の動向に注目だ。

文・構成 Hisashi Oki(大木 悠)
写真 Kazuki Okubo(大久保和貴)
 

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