規制当局の懸念を解消するまで仮想通貨Libraを立ち上げることはない

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規制当局の懸念を解消するまで仮想通貨Libraを立ち上げることはない

(Image: rvlsoft / Shutterstock.com)

Facebookが発表した仮想通貨Libra(リブラ)の影響を懸念する米下院金融委員会は7月17日、公聴会を開いた。Facebookのブロックチェーン事業責任者にして、Libraのウォレットを開発するCalibra社CEOのDavid Marcus(デービッド・マーカス)氏が、16日に米上院が開いた公聴会に続いて参考人として出席した。

マーカス氏は上院・下院の公聴会を通して、2日間で6時間以上にもわたって証言を行った。証言の中でマーカス氏が一貫して主張していたのは「規制当局の懸念を解消するまでLibraを立ち上げることはない」ということ。当局と議論しながら、その意向を無視することなく準備を進めていくという姿勢を示した。

公聴会前に、米下院金融委員長のMaxine Waters(マキシン・ウォーターズ)議員は「今回の公聴会はLibraに対する監督と法的プロセスの最初の一歩に過ぎない」という声明を出した。Mastercard、Paypal、Visaらが加わるFacebookの仮想通貨プロジェクトに対して、「米ドルに匹敵する新しい世界的な金融システム」を目指すものとして強い懸念を示した。その運営主体が米国ではなくスイスに拠点を置くことを挙げ、犯罪者や不穏な組織が金銭的な避難所として同国を利用してきた歴史があるとして、非難していた。

ウォーターズ議員は声明の中で、Facebookのようなビッグテック企業による金融サービスへの参入について、商取引と銀行業務の不適切な混在があるとして、懸念を示している。議会は公聴会に先んじて、同社のような大規模なプラットフォームを有する企業が金融機関化するのを防ぐための法案として、Keep Big Tech Out of Finance Act(ビッグテック企業による金融業務の禁止)を提案していた。

公聴会でマーカス氏は、Facebookが銀行業務に参入するわけではないという主張を、両院に対して非常に長い時間をかけて行ったとBloombergは伝えた。また、Libra協会がスイスに本拠を構えることに対して責任逃れのために米国外を拠点に選んだのではないかという懸念が、両院から指摘された。マーカス氏はスイスを選んだことに対して、責任を回避する意図はないとした。スイスには世界貿易機関(WTO)のような世界的機関も本拠地としており、国際的プラットフォームを目指すLibraもそれに倣うと回答している。

今回の2日間の公聴会は、ウォーターズ議員の声明にもあるように第一歩である。いずれも事実の確認を行うものであり、合意には至っていない。今回はLibra協会の中からFacebookが参考人として招致されたが、今後はMastercardやPaypalなどのLibra協会の創設メンバー各社からも聴取を行いながら、本格的な議論を進めていくこととなるだろう。

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