【墨汁速報】80カ国以上の現地通貨対応 米Circleイーサリアム上のドルで国際送金自動化
イーサリアム上でドルを発行するサークル(Circle)は、同社のUSDCを使用した国際送金による決済で、80ヵ国を超える現地通貨に対応。フリーランスに対する報酬やエンドユーザーへの支払いをウォレットAPIから自動化する事が可能となった。
DeFiでも人気な「USDC」
USDCとはUSD Coinの略で、イーサリアム上で発行されている一ドルと同じ価値を持つトークン。2020年9月現在USDCの総発行数は約16.5億USDCで、日本円にして1,751億円にものぼる。
USDCは主にイーサリアム上の分散型金融(DeFi)で人気を博しており、貸付や売買ペア、運用により金利や100%を超える高い利回りを得られることが特徴の一つだ。また仮想通貨取引所でも対ドルの取引ペアとして上場されている。
信頼性の低いテザー社のUSDTに対し、米最大手仮想通貨取引所コインベース(Coinbase)とCircle Payにより発行されていることからも、利用が加速している。
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国際送金と自動支払いに対応
Circle Payによると、80カ国を超える地域にUSDCとイーサリアムを活用したプログラム可能な国際送金をPayment APIを使用することで実現が可能になったとしている。
USDCの送金は今まで150カ国を超える諸外国へ送金ができ、取引先やちょっとした送金、決済などに使用することができた。だがこのPayment APIにより、USDCで受け取るのではなく例えば日本円やユーロなど対応国の現地通貨を受け取ることができるという。
また大きな特徴として、このAPIを使用するだけで決済や送金を自動化することが可能となり、USDCによる送金をプログラムすることができる。イーサリアム上には加算や乗算、その他多くの演算などを行うバーチャルマシン「EVM」が実装されていることにより、スマートコントラクトを実行できる。このことからETHを「プログラム可能なお金(Programmable Money)」と称されることがある。
USDC国際送金はどのように動くのか?
このUSDCの国際送金では、アライアンスなどに加盟する必要はなく、送金受取側がCircleのビジネスアカウントを作成する事で可能となる。
支払いはUSDCで受け取る事も可能で、CircleビジネスアカウントではUSDCの買戻し(ドルに戻す事)も行うことができ、直接自身の銀行への振込も可能だ。
手順は下記の通り。
- API経由での支払い、またはCircleビジネスアカウントを介しての銀行への支払いを受付
- 送金先の銀行アカウントを登録
- ワイヤートランスファー経由での登録された銀行口座へ送金
つまり仮想通貨取引所やECサイトがCircleビジネスアカウントを作成すれば、簡単に自動国際送金が可能になるということである。
特筆すべきはやはりプログラム可能という点であり、コストも低いことだろう。これまでのUSDCではイーサリアムアカウント間のみの送金だったが、今回の実装により仮想通貨の領域を超え利便性が大幅に増したと言えるだろう。今後のイーサリアムを活用した動向に注目だ。
参考
・Introducing Global Payouts/a>
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