ビットコイン市場の状況の変化を考慮してETFの実現可能性を占う

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ビットコイン市場の状況の変化を考慮してETFの実現可能性を占う

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ビットコイン市場の状況の変化を考慮してETFの実現可能性を占う

ビットコイン市場の状況の変化を考慮してETFの実現可能性を占う

2021年6月現在、スカイブリッジ(Skybridge)やフィデリティ(Fidelity)、ヴァンエック (VanEck)、ウィズダムツリー(WisdomTree)など複数社がビットコイン ETFを申請中です。このうち、ウィズダムツリーとヴァンエックはビットコインだけでなくイーサリアム(Ethereum)のETFも申請しています。またフィデリティはETFの分野で世界最大手の金融機関であり、そういった金融機関も含めてビットコイン ETFに関心を持ちつつあることは特筆に値します。

ビットコインETFの重要性については下記のコラムで解説しています。
■関連:ビットコイン(BTC)のETFはなぜ重要か?

過去にビットコインETFが承認されていない理由

これらの状況を踏まえて、アメリカでのETF承認可能性について考察を行います。2021年6月時点で、ビットコイン ETFは金融の中心地であるアメリカで過去に一度も承認されていません。初の申請は、ウィンクルボス兄弟の「ウィンクルボス・ビットコイン・トラスト」、その後、ソリッドX(SolidX)やグレイスケール・インベストメンツ(Grayscale Investments)、ビットワイズ(Bitwise)など多くの企業が2017年にビットコイン ETFを申請しました。いずれも2018年内にSEC(米国証券取引委員会)は承認拒否しています。

過去2018-2020年にSECがそれぞれのETFを承認しなかった際のコメントを要約すると、要素は大きく以下の5つです。

①NAV(純資産価値)取得

NAV(純資産価値)の取得基準が不明であるという懸念です。公正な金融商品と取引するルールとして、取引所も機関投資家も、毎日そのアセットがいくらで取引されているか確実に確認できないといけません。しかしまだビットコインには公正な価格は、どこの取引所がどの数値で出すのかなどが不確定です。

②ETFが取引開始した後に流動性があるのか

ETFの流動性が不明であり、ビットコインETFが上場をしたとして、流動性を担保できるのかということです。ETFはいわばオープンエンド型ファンドであり、つまりファンドの投資口について、発行者が投資家の要求があった際、原則としていつでも1口あたりの純資産額で換金に応じることを保証した投資信託のことをさします。しかし、流動性がなければ、換金性が低いということなので、この条件は満たせず、これに関しても投資会社法で規定されるルールがあります。

③ビットコインのカストディ

証券でもそれを信託保管をする機関(Custodian)が投資会社法に基づいて必要ですが、ビットコインの保管はその特性上困難であり、現状では信頼に足るカストディは存在しないというのがSECの見解です。

④アービトラージの実現性

投資会社法によると、ETFとそこにパッケージされている実際の金融商品(この場合ビットコイン)の2つの価格がずれることは望ましくなく、つまり市場で裁定取引が常にできないといけません。

⑤価格操作

暗号通貨市場は、その他の金融市場と比べ価格操作などの可能性と、価格操作の実現可能性が高いことをSECは懸念しているとしています。

数年前の市場の変化を考慮してETFの実現可能性を占う

以下が筆者による見解です。いずれの懸念についても1-2年前と2021年現在の状況は変わりつつあると認識しています。

NAV取得について、これまで公正な価格を算出しづらいと言われていた暗号資産は、金融データ情報のブルームバーグ(Bloomberg)やS&Pも指数の提供を始めています。この点においては以前よりも伝統的金融業界から価格提供が増えて洗練されたものになっています。

ETFの需要についてはすでに需要が見えており、数々の上場企業や伝統的な機関投資家がすでにビットコインを購入していることを開示しています。ETFも同様に需要があるでしょう。

カストディの信頼性についても状況は変わっています。米大手仮想通貨(暗号資産)カストディ企業アンカレッジ(Anchorage)は通貨監督庁(OCC)から国法銀行の設立許可書を取得し、2021年1月に米国初の国法銀行になっています。2021年3月には同じくカストディ企業であるビットゴー(BitGo)は、ニューヨークで信託会社設立の認可を受けています。

アービトラージの実現性については、取引所間で大きな価格乖離することは2021年時点よりは少なくなっています。ETFについても同様にアービトラージされるはずです。価格操作については、2018-2020年はテザー(Tether)が増刷して市場操作していることが懸念されていました。今では、イーロン・マスク氏のツイッターへの投稿によって暗号資産市場全体が上下をしており、こちらは引き続き懸念要因になるはずです。

SECがこれまで挙げた懸念点は完全には解消されていないものの状況は改善傾向にあると言えます。完全に懸念が改善された状況とは筆者も思いませんが、状況は改善され続けており、その点では承認は時間の問題ではあるだろうと感じています。もっとも時間の問題ではあるものの、それがあと数年かかる可能性も否定できません。
またカナダでは既にビットコインだけでなイーサリアムのETFも承認され取引が開始しています。これが米国ETFを後押しする可能性もあるでしょう。

ビットコイン(BTC)の価格・相場・チャート

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